本文へスキップ

message

2019年8月18日


平和について

 

『平和をつくり出す人たちは、さいわいである、彼らは神の子と呼ばれるであろう』。(マタイ福音書59節)

 

『あなたがたは、できる限りすべての人と平和に過ごしなさい』。(ローマ書1218節)

 

 

 今年は、74年目の終戦記念日を迎えました。終戦とは聞こえはいいですが、敗戦です。連合軍に対して無条件降伏をした日なのです。そして日本は著しく変わりました。

まず、民主主義の思想が入ってきました。また、天皇が明治天皇以来、これまで現人神(アラヒトガミ、神が人間の姿になって、この世に現れたとする思想)と信じられていましたが、戦後、天皇自身が人間宣言をしたのです。そしてGHQを訪問して、GHQの玄関の前でマッカーサーと二人並んで撮影している写真を見て、わたしたちはショックを受けました。天皇は礼服のモーニング姿なのに対して、マッカーサーは軍服で、しかもノーネクタイで、腰の後ろに手を回して立っているのです。これを見てわたしたちは子どもながらに、日本は負けたと実感しました。

 

 しかし、敗戦したことにより、日本は新しく生まれ変わったのです。封建社会であった日本が、そしてまた、軍国主義だった日本に民主主義思想が導入され、あたらしく生まれ変わったのです。つまり、基本的人権、自由権、平等権、多数決原理と法治主義が認められ、国民在権の国家と生まれ変わったのです。

 

 もう一つ、著しい変化は、新憲法を制定して、新しい日本が誕生したのです。特に、憲法9条で

「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇、または武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。②前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」と制定して、戦争放棄を宣言したことは素晴らしいことでした。

 

 そして、日本国民の叡知を平和産業に貢献したために、日本は著しく発展していき、今や経済大国といわれるまでに発展したのです。わたしたちの子どもの頃には、「メイドイン・ジャパン」といえば、「安かろう悪かろう」と言われ、粗悪品の代名詞のように言われていましたので、子どもながらに恥ずかしい思いがしていました。ところが、今や「メイドイン・ジャパン」は高級品の代名詞で、世界中の人が日本の製品を競って求めているのです。

 

 何故、こんなになったのでしょうか、それは日本が平和を求めて、平和産業に力を入れたからです。それに対して、戦勝国であるアメリカは、日本に勝利して五年後の1950年の朝鮮戦争に、北朝鮮の南下を阻止するために参戦しましたが、勝利することは出来ませんでした。そして180度線で休戦したのです。(今も休戦状態ですから、いつ戦争は起るか分からないような状態です)。また、フランスの植民地であったベトナムの共産軍が植民地から独立しようと南下したために、アメリカ軍がこれまた参戦しましたが、結局、共産軍の勢力に追われて、撤退をよぎなくされました。その次は、イラクのフセインがクエートを占領したため、またイラクに侵攻しました。これが湾岸戦争です。そしてフセインを捕まえましたが、ここでもあまり芳しい勝利ではありませんでした。そして今でもアメリカは…。

 

 そのように、軍備に金を使い果たした結果、アメリカの国力は著しく低下しました。

その著しい証拠は、アメリカのドル相場が著しく低下してしまったのです。今から74年前の戦後、GHQがアメリカのドルに対して、日本の円をどれくらいにしたらいいか、協議した結果、一ドルを360円に定めました。(つまり、アメリカの一ドルの物を買うためには360円も払わなければならなかったのです)。ところが、アメリカのドルの価値が低下したため、竹下蔵相のときにプラザ合意で、一ドルが242円に決められました。その後、変動為替制度になり、今では(昨日あたりでは)一ドルが106円となっています。それはアメリカが戦争を受けた結果、そこまで国力が三分の一に低下してしまったからです。

 

 さて、神のみ心は平和です。そして、平和を求めるものたちを祝福されるのです。今から3千年ほど昔、イスラエルを治めたソロモンという王がいました。非常に繁栄した国で「ソロモンの栄華」と呼ばれていました。そして彼は、神殿建築のために7年間を費やし、その後、王宮建築のために13年間、都合、建築事業に20年間費やしました。

こんな長い間、建築事業をすることができたのは「四方に太平を賜った」と聖書にあります。つまりソロモン王の時代は近隣の国と平和だったからです。神は今も平和を守る者たちを恵み、祝福してくださるのです.(2019.8.18